ぶどうに来るクビアカスカシバ・コウモリガを駆除する方法

私の親戚は、ぶどうの栽培をしており、販売もしております。ぶどうといっても種類が多いですが、親戚の畑のぶどうは、ピオーネ・巨峰をメインでやっております。去年に電話があって、「ぶどうの木の中に虫がいるようなんだけど見てくれないか?」というので、畑に行って木を調べてみると、虫糞がでているので、これはクビアカスカシバの幼虫が中にいるとわかりました。このクビアカスカシバの幼虫ってピンク色で見た目がとても気持ち悪いです。成虫は、スズメバチと蛾を合体させたような体をしており、一見みるとスズメバチに見えますので、危ないって思ってしまいますが、これには毒針がありませんので平気です。クビアカスカシバのメスが産む卵の数は、500個以上になり、卵期間は2週間で、ふ化した幼虫は直ちに食入していきます。外敵がいないので、これがすべて、ふ化することになり、早く退治しないと、ぶどうの木は徐々に枯れていき、すべてだめになっていきます。

一方、他のぶどうの木を見てみると、木屑がこんもり盛り上がっております。これは、木屑と糞を糸で綴ってドーム状に覆っているので、コウモリガの幼虫が中にいるのがわかります。コウモリガは、秋に成虫になり飛翔しながら卵を地上にばらまくように産卵しておりますが、その数は大量になっております。ばらまかれた卵は、次の年の春にふ化し、イタドリやヨモギの草を食べて大きくなり、5月頃になるとぶどうの木へ移動し食入していきます。コウモリガの幼虫は、直接ぶどうの木に入らないので、春に草刈り機でぶどう畑のまわりを草刈りしておけば問題はないのですが、今回は、木の中に入られてしまっています。

どちらの害虫も放置しておくと、どんどん増えていき、ぶどうの木はすべて枯れていくことになります。近年の温度変化で、この虫たちの被害はかなり深刻化してきているが事実になります。昆虫たちによっては温度が1度上がるとものすごい事になるんです。人間は、1度上がってもなんも変化はないですが、昆虫たちにとっては1度上がっていくということは、まさに自分たちの生息環境が広がっていくことになるんです。しかも、高山帯まで温度が上昇して行っておりますので、やがて低山にいる昆虫も高山帯にあがっていくような事になり、外敵もなしで増える一方になっていきます。わずか、数匹放置しておくだけで、数年経つとあっという間に、畑が全滅ってことになる時代に入ってきたことを理解してもらいたいです。それだけ外敵がいないので増えていくのです。

このクビアカスカシバ・コウモリガを駆除する方法ですが、

クビアカスカシバは、樹皮の割れ目に卵を産み付け、卵からふ化した幼虫は、そこから木の内部へ潜っていきます。浅い部分から食入し、徐々に深い部分に潜り込んでいきます。

コウモリガの幼虫は、ブドウの木が活性化する5月中旬頃にぶどうの樹皮の割れ目から食入していきます。

どちらも、ぶどうの木の樹皮の割れ目から食入りしていくのがわかります。そこで、5月の中旬にこのフェニックス顆粒水和剤を被害にあっているぶどうの木によく散布します。これらの害虫は、毎年同じ場所に集中産卵する傾向がありますので、被害のあるブドウの木及びその周辺の木を重点的に防除することで効果が大になります。このフェニックスの効果は、虫の筋肉を収縮させる効果があり、害虫の摂食行動を停止させるので、ぶどうの木の被害を抑えることができます。また、ミツバチやマルハナバチに対する影響はとても小さいので安心して使えます。また、耐雨性は高く、フェニックスをまいて乾けば、雨があっても十分な効果があります。

去年の5月中旬頃にまいておいたので、今年になって、ブドウ畑に行って調べてみると、クビアカスカシバ・コウモリガの幼虫の糞や木屑はなく、すべて大丈夫になっております。ブドウの木の葉も綺麗な緑色をしており、今年も美味しい巨峰やピオーネが食べられそうです。

補足:クビアカスカシバ・コウモリガを検索で調べてみてください。どちらも触るのも嫌な感じの昆虫ですが、とくにクビアカスカシバは、スズメバチに似ていて嫌ですね。皆様のブドウ畑の木が安心して美味しい実を毎年つけられるようがんばりましょう。

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