イチジクの木があると毎年というようにカミキリムシがやってきます。
イチジクは、昔から病害虫に強い木と言われておりますが、5月頃になって、カミキリムシが飛んできて、木の根っこに卵を産んでしまうと、どうにもならない状態になっていきます。
産卵する卵の数は、200個以上と言われております。卵の大きさは、約3mmくらいで、木の根っこにびっしりと付いていることがあります。産卵した卵は、1週間もすると孵化します。孵化した幼虫たちは、木の表面から徐々に木を食べ進み内部に入っていきます。
カミキリムシの幼虫は、木の内部の木質部を食べながら成長していくので、穴の長さも長くなっていきます。やがて、木に穴が開いてくるようになり、枝も枯れ、木のまわりには木くずが散乱し、木全体が弱っていきます。この幼虫は、木の中で越冬し、翌年になって暖かくなると木の内部を食べて成長していきます。
カミキリムシもいろいろな種類がありますが、この木にやってくることが多いカミキリムシは、ゴマダラカミキリになります。皆さんも見たことがあると思いますが、黒くて光っているボディに白い点がいくつかついている虫です。成虫と幼虫は、生きているイチジクの木を好むので食べているのです。幼虫が入った木の中は、やがて空洞化して、木の生育に支障がでてくるので、実をつけなくなり、やがて枯れていく状態になっていきます。
このカミキリムシの駆除方法ですが、産卵した根っこの部分にある卵を全て取り除けば被害はでなくなりますが、なかなかこれを見つけられず、木に穴の開いた状態で初めて気がつく人が多いのです。穴の開いた状態でも、幼虫は退治できますので、穴を見つけたら、このカミキリムシ専用スプレーを穴の中にむかって噴射してください。このスプレーは、木の穴の隅々までガスがいきますので、すべての幼虫を退治することができます。
カミキリムシの穴を埋めるときは、私は、トップジンMペースト を使っています。これは、木の剪定の時に、切り口ができるのですが、これを塗っておくと病原菌の侵入を防いでくれるものになります。参考にしてください。