庭木・花木の病害虫

家の庭で、庭木・花木を育てていると、いつの間にか葉が幼虫に食べられていることが多いですが、これは蛾の幼虫によるものです。毛虫が発生する時期は、だいたい決まっていますのでよく調べておくことが必要です。また、カイガラムシ・枝枯病も発生することがありますので注意してください。樹全体が弱っているときは、枝・幹に穴がないか、木屑やヤニが出ていないか確認しましょう。

モミジ

●ヒロヘリアオイラガ(発生時期6月~9月):幼虫が葉を食害していきます。成長すると分散して食害していきます。幼虫には毒の棘があり刺されると激痛が走ります。

●モミジニタイケアブラムシ(発生時期4月~10月):黒い小さな虫が葉に群生して吸汁して加害していきます。排泄物はすす病を誘発したりします。

●ゴマダラカミキリ(発生時期6月~7月):ごまだら模様のカミキリムシが、枝・樹皮を食害していきます。幼虫は、8月~翌年の春まで木の内部を食害していきます。

●うどんこ病(発生時期5月~10月):葉にうどん粉をまぶしたようなカビが生えてきます。被害がすすむと全体が白いカビに覆われて生育が悪くなっていきます。

カイドウ

●ユキヤナギアブラムシ(発生時期4月~10月):小さなアブラムシが葉に群がって吸汁して加害していきます。被害が広がると生育が悪くなっていきます。

●赤星病(発生時期4月~6月):葉の表面に橙色の盛り上がった斑点ができてきます。被害が進むと葉が変色して枯れていきます。

ゲッケイジュ

●ルビーロウムシ(発生時期7月):赤褐色のカイガラムシが枝や葉にびっしりと群生します。吸汁して加害していくので生育も悪くなってきて、すす病も誘発したりします。

クレマチス

●赤星病(発生時期4月~6月):葉の表に橙色の病斑がでてきます。放置しておくと病斑が広がっていき葉は変色して枯れていきます。

●褐班病(発生時期4月~10月):葉に褐色の小さな斑点ができてきて、放置しておくと拡大していき、やがて葉は枯れていきます。

ムクゲ

●ワタアブラムシ(発生時期4月~10月):葉に群生して吸汁して加害していきます。排泄物からすす病を誘発したりします。

ハナミズキ

●アメリカシロヒトリ(発生時期6月~10月):幼虫が集団で葉を食害していきます。幼虫は成長すると分散して食害していきます。放置しておくとあっという間に葉が食べつくされます。

●うどんこ病(発生時期4月~10月):葉にうどん粉のようなカビが生えていきます。放置しておくと全体が白いカビで覆われて枯れていきます。

ボケ

●アブラムシ類(発生時期4月~10月):アブラムシが群生して吸汁して加害していきます。排泄物からすす病を誘発したりします。

●赤星病(発生時期4月~6月):葉の表に橙色の斑点ができてきます。多発すると葉が落ちていきます。

ユキヤナギ

●ユキヤナギアブラムシ(発生時期4月~10月):緑色の小さなアブラムシが群生して吸汁して加害していきます。排泄物にアリが寄ってくるのでアリが多い場合は、アブラムシがたくさんついております。

●ツノロウムシ(発生時期1年中):カイガラムシの仲間で、枝に白いかたまりができて吸汁して加害していきます。多発するとすす病を誘発したりします。

アジサイ

●アオバハエゴロモ(発生時期5月~9月):セミのような形をした虫が群生して吸汁して加害していきます。幼虫が白い分泌物を出すためアジサイの見栄えが悪くなります。

●コウモリガ(発生時期8月~10月):蛾の幼虫がアジサイの幹に侵入して、内部を食害していきます。被害がすすむと枯れていきます。

●炭そ病(発生時期4月~10月):葉に褐色の小さな病斑がいくつも現れてきます。被害がすすむと穴が開いて枯れていきます。

●うどんこ病(発生時期6月~10月):葉にうどん粉をまいたような白いカビが生えてきます。放置しておくと全体が白いカビに覆われてきて枯れていきます。

イヌツゲ

●ミカンハダニ(発生時期5月~10月):赤褐色のダニが葉裏に群生して吸汁して加害していきます。被害がすすむと葉が変色していきます。

●すす病(発生時期1年中):アブラムシの排泄物に黒いカビが生えて広がっていきます。放置しておくとカビが全体を覆ってきて枯れていきます。

キンモクセイ

●アオバハエゴロモ(発生時期7月~9月):セミのような形をした虫が群生して吸汁して加害していきます。幼虫が白い分泌物を出すためキンモクセイの見栄えが悪くなります。

●ミカンハダニ(発生時期5月~10月):赤い小さなダニが葉裏に群生して吸汁して加害していきます。被害が進むと葉が変色していきます。

●先葉枯病(発生時期10月~4月):葉の先端から褐色の病斑が広がっていきます。被害が進むと白っぽくなって落葉していきます。

●褐班病(発生時期11月~4月):葉に褐色の斑点が多数できていきます。

クチナシ

●カメノコロウムシ(発生時期1年中):白いロウで覆われた虫が葉や枝に群生して吸汁して加害していきます。排泄物からすす病を誘発したりします。

●オオスカシバ(発生時期6月~9月):大きなイモムシ状の幼虫が葉を食害していきます。かなりの量を食べるのであっという間に葉が食べつくされます。

サクラ

●サクラコブアブラムシ(発生時期5月~6月):アブラムシが葉に群生して吸汁して加害するので葉が縮れてきます。葉の色が黄色から赤色に変化してきます。

●ウメシロカイガラムシ(発生時期5月~8月):白いカイガラムシが群生して吸汁して加害していきます。多発するとものすごく群生して木が弱っていきます。

●穿孔褐班病(発生時期5月~6月):サクラの葉に小さな褐色の斑点ができてきて、穴が開いていきます。ひどくなってくると葉が落葉してきます。

シャクナゲ

●チャハマキ(発生時期5月~10月):ハマキムシがシャクナゲの大きな葉を2枚重なったところを綴んでその中に入り食害していきます。食害されると生育が悪くなってきます。

●ツツジグンバイ(発生時期4月~10月):葉裏に寄生して吸汁して加害していきます。ひどくなってくると葉が変色して落葉していきます。

●炭そ病(発生時期4月~10月):葉に褐色の病斑ができてきて、しばらくすると拡大していき葉も変色してきて枯れていきます。

ツバキ

●コミカンアブラムシ(発生時期4月~10月):黒い小さなアブラムシが、葉に群生して吸汁して加害していきます。排泄物からすす病を誘発したりします。

●チャドクガ(発生時期5月~9月):葉裏に幼虫が群生して食害していきます。成長すると分散して食害していきます。

●チャノハモグリバエ(発生時期5月~10月):ツバキの葉に侵入した幼虫が葉肉を食害していきます。食べた痕は白く道筋になって現れます。

●もち病(発生時期5月~6月):葉に淡緑色のふくらみができてきて、やがで大きくなってきます。ひどくなると葉に白い粉みたいなものがでてきます。

●炭そ病(発生時期4月~10月):葉に褐色の小さな病斑ができてきて、ひどくなると黒粒まじりの白い病斑が広がっていきます。

●輪紋病(発生時期4月~10月):アブラムシが群生して吸汁して加害していきます。排泄物からウイルスを誘発し、やがて葉全体が黄色くなってきて落葉していきます。

●菌核病(発生時期1月~4月):花びらに水がしみたような茶色の模様が現われ、やがて全体に広がって花が落ちていきます。

●班葉病(発生時期1年中):ツバキの葉に黄白色の模様が現われてきます。放置しておくと葉全体に広がっていきます。

ツツジ

●ツツジグンバイ(発生時期4月~10月):成虫と幼虫が葉裏から吸汁して加害していきます。葉裏に黒い排泄物がたくさんでてきます。

●ルリチュウレンジ(発生時期5月~10月):緑色で黒い斑点がある幼虫が群生して葉を食害していきます。放置しておくとあっという間に葉が食べつくされます。

●灰色カビ病(発生時期4月~10月):ツツジの花びらに小さな斑点がでてきて、やがて褐色に変化して腐っていきます。ひどくなると白いカビが生えてきます。

●もち病(発生時期6月、9月):葉が膨らんできて、しばらくすると白い粉に覆われてきて枯れていきます。これはカビなので拡散して広がっていきます。

マユミ

●ミノウスバ(発生時期4月~6月):幼虫が葉裏に群生して食害していきます。成長すると分散して食害していきます。

マツ

●マツモグリカイガラムシ(発生時期1年中):白いカイガラムシが群生して吸汁して加害していきます。被害が進むと枝が枯れていきます。

バラ

●マメコガネ(発生時期6月~9月):緑色のコガネムシが食害していきます。葉・花弁に穴が開いてきてボロボロになっていきます。

●バラミドリアブラムシ(発生時期4月~10月):緑色の小さなアブラムシが群生して吸汁して加害していきます。放置しておくと数が増えていき生育が悪くなってきます。

●クロケシツブチョッキリ(発生時期4月~8月):成虫が新芽と蕾を食害していき、傷をつけながら産卵していきます。幼虫は蕾や茎の中を食害していくので枯れていきます。

●うどんこ病(発生時期4月~10月):葉にうどん粉をまぶしたような白いカビが生えてきます。放置しておくと全体が白いカビで覆われて枯れていきます。

●黒星病(発生時期5月~7月、9月~10月):葉に褐色の水がしみたような模様ができてきて、しだいに広がっていきます。放置しておくと葉が黄色くなって枯れていきます。