カビの病気

植物の病気の中で一番多いのがカビによるものです。いろいろな病気がありますので、自分の育てている植物で気になるところがありましたらチェックしてみてください。

疫病・褐色腐敗病:イチジク・トマト・キュウリ・ジャガイモ・ナス・バラ・シャクヤク・ミカンなどに発生します。発生時期は6月~8月に多くみられ、葉・茎・果実に褐色のしみができたような斑点ができてきて、やがて全体に広がってきて白いカビが生えます。茎に感染すると患部から上が枯れ、地際から侵されると、全体が枯れてきます。

さび病:ニラ・ウメ・タマネギ・ブドウ・ネギ・シャクヤク・バラなどに発生します。発生時期は4月~6月と9月~10月末頃までに多く見られ、葉の表と裏にサビがでたような斑点が増えてきます。多発すると生育が悪くなり枯れてきます。

白さび病:コマツナ・チンゲンサイ・キク・カブなどに発生します。発生時期は、4月~10月頃に多く見られ、葉の裏面に少し盛り上がった白色のいぼ状の斑点がつきます。多発すると枯れてきます。

すす病:ミカン・ウメ・ゲッケイジュ・ツバキ・サルスベリなどに発生します。発生時期は1年中で葉・幹の表面に黒いカビが生えてきます。アブラムシやカイガラムシの排泄物を栄養にして繁殖していきます。

白絹病:イチゴ・ナス・ラッカセイ・ネギ・エダマメなどに発生します。発生時期は、6月~9月頃で根の周りに白いカビが生えて、地際部分は水がしみたような状態になって腐ります。

炭そ病:キュウリ・カキ・パンジーなどに発生します。発生時期は、4月~10月頃に多く見られ、葉に褐色の病斑が現われ、しばらくすると病斑の部分が白色になって穴が開き、枯れていきます。

つる割病:ユウガオ・サツマイモ・スイカ・メロン・ヘチマ・キュウリ・アサガオに発生します。発生時期は、5月~10月頃に多く見られ、茎の地際に白いカビが生えてきて、やがて根は褐色になっていき腐ります。

落葉病:マツ・カキなどに発生します。発生時期は、8月~9月頃に多く見られ、葉にいろいろな色や形をした斑点が出てきて、あっという間に周囲に広がって落葉します。健康な葉より早く紅葉して落葉します。

萎凋病・半身萎凋病:キュウリ・ネギ・トマト・ダイコン・ホウレンソウ・ナス・キクなどに発生します。発生時期は、5月~9月頃に多く見られ、土壌中にいる病原菌が根の先端から侵入して、水分の上昇を妨げる病気です。下葉から黄色くなったり、葉の半分が黄色くなったりして葉がしおれ、根が腐りやがて枯れてきます。

枝枯病:ナシ・モモ・バラ・ウメ・マツ・ヒノキなどに発生します。発生時期は、5月~10月頃に多く見られ、褐色の斑点が枝や茎を取り巻くように広がっていき、やがて枯れてきます。

菌核病:ナス・ツバキ・キュウリ・スイセンなどに発生します。発生時期は、4月~5月、10月~11月の上旬に多く見られ、水がしみたように軟化して、病斑部が黒くなってきて、白いカビが生えてきます。果実に発生した場合は腐っていきます。

根こぶ病:ダイコン・ブロッコリー・カリフラワー・チンゲンサイ・コマツナ・カブ・ハクサイ・キャベツなどに発生します。発生時期は、5月~10月頃に多く見られ、葉や株全体がしおれてきて、根を見てみると腐敗してきます。根を良く調べてみると大小のコブができています。

べと病:ホウレンソウ・ハクサイ・カブ・ネギ・カボチャ・キュウリ・ブドウなどに発生します。発生時期は、4月~6月、9月~11月に多く見られ、葉に黄色の不規則な形の病斑ができてきて、しばらくすると葉裏に灰色のカビが発生してきます。

斑点性の病気:ピーマン・ブルーベリー・セロリ・アジサイ・バラなどに発生します。発生時期は、3月~10月頃に多く見られ、葉・茎に褐色や灰色の斑点がでてくる病気で、被害が広がるとやがて枯れてきます。

うどんこ病:カボチャ・キュウリ・トマト・イチゴ・バラ・エンドウ・アジサイ・ダリア・コスモスなどに発生します。発生時期は、4月~10月頃に多くみられ、若葉に白い粉をふりかけたようなカビが生える病気です。被害が広がると葉が変形したりして生育が悪くなり枯れてきます。

球根腐敗病・乾腐病:タマネギ・サトイモ・ニラ・ジャガイモ・ハス・ユリ・チューリップなどに発生します。発生時期は、4月~5月に多く見られ、葉は黄色に変色してしおれてきて、球根はカビが生えたり、ミイラ状になったりします。

縮葉病:ナシ・ハナモモ・ウメ・アンズなどに発生します。発生時期は、4月~5月に多く見られ、葉が変形して奇形になり、膨れた部分は肉厚になります。しばらくすると紅色や黄緑色に変色し、やがて白いカビに覆われて落葉します。

そうか病:トマト・チューリップ・スミレ・ウメ・イチジクなどに発生します。発生時期は、6月~11月頃に多く見られ、がさがさしたかさぶたの斑点ができる病気です。果実にはいぼ状の斑点ができることが多いです。

とうそう病:バラ・ハナミズキ・ヤツデなどに発生します。発生時期は、6月~10月頃に多く見られ、葉脈で区切られた黒色の斑点ができてきて、ひどくなってくると白くなって穴が開き、やがて葉が枯れてきます。

苗立枯病:スイカ・ネギ・キャベツ・ナス・メロン・トマト・キュウリ・ホウレンソウ・ダリアなどに発生します。発生時期は、4月~10月頃に多く見られ、本葉2枚くらいの初期の時期に地際の部分に発病して数日で枯れてしまいます。数日のうちに苗が全滅することもあります。

てんぐ巣病:カエデ・モミジ・ツツジ・サクラなどに発生します。発生時期は1年中で、枝の一部がコブになり、細い枝が多数でます。多発してくると木が弱ってきます。

胴枯病:ナシ・モモ・リンゴ・クリ・イチジク・カエデ・サクラなどに発生します。発生時期は、5月~10月頃に多く見られ、枝の切り口、カミキリムシなどの食害痕から病原菌が侵入して褐色に腐敗して枯れます。

灰色かび病:イチゴ・パンジー・シャクナゲ・ツツジ・バラなどに発生します。発生時期は、4月~12月頃に多く見られ、水がにじんだようなシミがでてきて、被害が進むと灰色のカビに覆われて腐っていきます。

灰星病:モモ・リンゴ・プルーン・サクランボ・ウメ・アンズなどに発生します。発生時期は、3月~11月頃に多く見られ、水じみのような褐色の病斑が広がっていき、やがて腐敗してカビが生えてきます。