カブは、アブラナ科になっており、生育適温は、20℃前後になっております。
カブの根や葉には、ビタミンA、B2、C、カルシウム、食物繊維、鉄などが豊富に含まれています。
この野菜は、和・洋・中華のどの料理にも使えるので、自分の畑で栽培している人は多いと思います。根菜になっているので、葉を害虫に食害されると収穫に諸に影響してきてしまいます。
私の近所の町田さんも4月頃に畑に種をまき、6月になると収穫してJAに出荷しております。この町田さんの畑にも害虫が大量に発生した時があります。
3年前だったと思うのですが、「葉に害虫が来ているみたいなので見に来てくれないか」と言われたので、行ってみました。すると葉に白い筋のようなものがたくさんできていたので、エカキムシだというのがわかりました。
エカキムシは、ハモグリバエやハモグリガ等のことをいいます。これらの幼虫は、葉にもぐっていき、葉に模様をえがくように食害して、白っぽい筋状の痕をつけるためにエカキムシと言われております。どのような種類のエカキムシがいるかは、以下に記しておきます。
ハモグリバエ:テンサイモグリハナバエ・ナモグリバエ・ネギハモグリバエ・マメハモグリバエ・トマトハモグリバエなどになります。
ハモグリガ:ギンモンハモグリガ・モモハモグリガ・ヒルガオハモグリガ・ミカンハモグリガ等になります。
以上のことから、これだけエカキムシの種類は数多くあり、4月~11月までさまざまな野菜に発生して被害がでてきております。
特に野菜の生育期に発生が目立ちますので、この時に対策をしていないと、畑にある野菜はだめにされて収穫ができなくなってきます。
町田さんのところは、このエカキムシだけかと思ったら、葉に小さな穴がたくさん開いておりました。葉の裏を見たら、テントウムシを小さくしたような感じで、黒く光っている甲虫!そう、ダイコンサルハムシがいました!
この虫は、成虫も幼虫も葉を食害していき、小さな穴が開いたように食害していくので、あっという間に葉をボロボロにしていきます。
ダイコンサルハムシは、成虫の寿命が長く、産卵する卵の数も異常に多いので、気がついたときには、畑にある葉がほとんどやられているような状態になるんです。しかも、自分の畑にこの虫がいるってことは、ほかの畑にもたくさんいる確率が高いんです。
もし、小さな穴がたくさん開いていたら、よその畑も見てください。きっと同じように穴だらけになっているはずです。成虫は、捕まえようとすると、ポロっと落ちるので、あとはどこにいったかわからなくなります。ですから、駆除は大変になってくるんです。
そこで、カブの葉がでてきて、葉に白い筋や小さな穴が開いていたら、このハモグリガとダイコンサルハムシに効く薬を2000倍に薄めて散布してください。これを散布しておけば、飛んできたダイコンサルハムシは、すべて駆除することができます。あと、エカキムシにも効きますので、安心してカブを栽培することができます。アブラナ科の野菜は、害虫がくる確率が高いので、早めに対策をしておくほうがよいのです。
近年、温暖化になってきておりますので、野菜の種まきも早くなり、葉がでてくるのも早いとも思いますが、害虫もまた、それにあわせて早く出てくるようになってきておりますので、参考にして下さい。