菊の新芽の先が萎れている時は、害虫の仕業か?

菊の害虫

菊を持っている人は、新芽の先が萎れていた時はありませんか?そういった状態になっているときは害虫の仕業かもしれません。

私の家の近くでは、畑の隅に菊を植えている人が多いんです。別に菊を栽培して販売しているわけでもなく、ただ、花が綺麗なので、畑の横に植えておき、お墓参りの時に、それを摘み取り、お墓に持って行っているといった感じの人が多いです。

何年か前に、菊を見ていたら、新芽の先が萎れていたんです。あれ?おかしいな?トラクターか何かにぶつかってこうになったんだろうか?と思っていたのですが、まわりの菊を見ても同じような状態になっていたので、よく調べてみると、茎に2段の噛み筋があり、この噛み筋の間隔は約1cmくらいでした。

私は、これをみて、キクスイカミキリの仕業だと思いました。

畑のまわりの菊をすべて確認すると同じような状態になっておりました。

このカミキリムシの成虫は、体長が約1cmくらいで、触角が長く、小さいタイプの虫で、体が黒くて前胸背部に赤い斑紋があります。春になると現れて、交尾をするとキクやヨモギを探して飛び、見つけると産卵のため、2段の噛み傷をつけます。

このため、噛み傷の上部は水が吸い上げられないので、萎れていくのです。萎れた茎は、そのままにしておくと、乾燥して干からびていきます。
産卵する卵は1個で、それが孵化すると、幼虫は茎の中を食い下がり、地際でサナギになり春に羽化しております。幼虫は、黄色を帯びた乳白色で、約5mmくらいの小さな幼虫で、頭部から下にいくほど細くなっています。

このカミキリムシの駆除方法ですが、穴が小さいので、スプレータイプのものは、やめて、このキクスイカミキリに効く薬を水で2000倍に薄めて、散布してください。散布すると薬が植物体内全体にいきわたりますので、植物を食べた虫は死んでいきます。

被害が少ない場合は、萎れていた菊の根元を切って処分すればいいのですが、被害が多いと、薬を散布しておいたほうがよいです。昔は、この虫がいても、1匹~3匹くらいだったのですが、温暖化の影響により、数がかなり増えていって、一カ所に10匹以上いるときがあります。

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