ハナミズキの木の枝に白いリング状のような物がついていた場合

ハナミズキの木の枝に白いリング状の輪のようなものがたくさんついているときがあります。これは、ヒモワタカイガラムシといってカイガラムシの仲間になります。触角と脚などがみえないので、虫としてのイメージが考えられないと思います。

このヒモワタカイガラムシをよく見てみと、後部に蝋状の分泌物質でできた白いパイプ状で、この中を見てみると大量の卵があります。その数は、なんと約2000個以上にもなります。

卵から孵化していた場合は、白いパイプ状の中には、たくさんの小さい子供の虫がでてくるときもあります。白くリング状になっているのは、すべて雌で、年に1回、産卵の前の時期にこの白い輪をつくります。体の作りは、白い部分と元の体の部分からできています。

この体の元の部分を前体部、白くリング状になっている部分を後体部といいます。
前体部には、アリが数匹いることがありますが、これは、甘い蜜をだしているので、アリが蜜をもらいにきているのです。アリも蜜をもらうので、外敵から守ってくれているわけです。

後体部の先端をよく見ると木についているので、白い部分は最初は小さいですが、成長が進むにつれて押し出されるように発達していくので、木の枝から垂れ下がる形になります。カイガラムシは、皆さんも知っていると思いますが、放置しておくと、木の汁を吸いますので、すす病を発生させ木を枯らしてしまう状態になります。

ヒモワタカイガラムシは、5月頃に白いリングを作り始めていきます。リングの中には卵がたくさん入っているので、6月頃になると孵化して幼虫がたくさん出てきます。卵から孵化した幼虫は、触角も脚もあり木の枝を動き回って活動します。成虫になると木の枝に体を固定させて動かなくなります。

このヒモワタカイガラムシの駆除方法ですが、マシン油乳剤でもいいのですが、べたついてしまうことがあるので、このヒモワタカイガラムシに効くスプレーを使うとよいと思います。これは、カイガラムシに向かってスプレーするだけで、簡単に駆除することができます。薬の効きめも長いので、かなりおすすめです。

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