パンジーの花びらや葉が害虫の被害にあっている時

パンジー

パンジーが庭に植えてあると、害虫がやってきて花や葉が食べられることがあります。
よくやってくる虫に、カブラハバチとツマグロヒョウモンがいます。

[カブラハバチ]

カブラハバチは、幼虫が黒色のイモムシになっており、集団で葉を食害していきます。
成虫がパンジーに卵を産みつけ、孵化した幼虫が葉を食害してきます。
集団で食べ進むので、あっという間に葉を食べていきますので、丸坊主になります。
この幼虫は、体長20mmくらいで、少し光沢のある黒色をしたイモムシ状の幼虫です。
成虫は、体長8mmくらいで、頭部と翅が黒く、胴体はオレンジ色になっています。
主にアブラナ科全般にきやすいのですが、パンジーにもくることがあります。
幼虫がいると、黒い糞がたくさんでてきますので、その状態でしたら、カブラハバチだと思ってください。

この虫の駆除方法ですが、このカブラハバチに効く薬をパンジーの植えてあるところに、パラパラとまいてください。成分が吸収されて植物全体にいきわたり、パンジーを食べた幼虫は死んでいきます。近くにアブラナ科(ミズナ・コマツナ・カブ・キャベツ・ブロッコリー・アブラナ・ハクサイ・ハボタン・セイヨウカラシナ)があるときは、そちらにもまいておいたほうが良いと思います。野菜にまくときは、定植時の苗の株元に1回だけまいてください。花の場合は、幼虫が発生した時と思ってください。

 

[ツマグロヒョウモン]

ツマグロヒョウモンは、オレンジ色で黒の斑点の模様が入っている美しい蝶です。
しかし、この幼虫の好物は、スミレ属(スミレ・パンジー・ビオラ)になります。幼虫がいるとパンジーを食害していき、被害も広がっていきます。花壇にたくさん植えている人は、この幼虫がいると全部駄目になるほど、食い尽くされていきます。

この幼虫は、全体が黒く、オレンジ色のラインが入っているので、とても目立ちます。
数が少なければ、1匹ずつ捕まえて処分するのが良いですが、数が多い場合は、このツマグロヒョウモンの幼虫に効く薬をパンジーの植えてあるところに、パラパラとまいてください。成分が吸収されて植物全体にいきわたり、パンジーを食べた幼虫は死んでいきます。アブラムシにも効きますので便利かと思います。

カブラハバチもツマグロヒョウモンも同じ薬ですが、どちらも温暖化により増えていっておりますので、こまめにチェックしてみてください。

ダリアの花にシンクイムシがやってきたときの駆除方法

ダリヤ

ダリアは、キク科でテンジクボタン属になっております。ダリアの花を見たことがある人は、多いと思いますが、いろいろな種類があり、豪華で力強く咲いており、昔から親しまれてきた花になります。種類も、アキザクラ・ミッドナイトムーン・アーリーバード・コクチョウなどがあり、私の町でも9月中旬頃から11月頃まで豪華に咲いております。

このダリアの花にもシンクイムシがやってくることが多いんです。
この害虫がやってくると、花の茎に入り込んで内側から食べ進み、最後には、花まで枯らしてしまう蛾の幼虫になります。花茎がしおれていて、下の方を調べてみると大きな穴が開いていて、おかくずのようなもの(糞)がでていたら、シンクイムシだと思ってください。

シンクイムシで有名な害虫の種類は、ゴボウノメイガ・オオタバコガ・ウリノメイガになります。
以下にそれぞれの幼虫の餌を記入しておきます。

ゴボウノメイガ:キク科
オオタバコガ:イネ科・アオイ科・カキノキ科・アブラナ科・ウリ科・キク科・セリ科・ナス科・ナデシコ・バラ科・リンドウ科
ウリノメイガ:ウリ科・アオイ科

上記の幼虫の餌をみるとわかるのですが、ダリアは、キク科になりますので、コボウノメイガとオオタバコガがきやすくなっております。特にゴボウノメイガは、キク科だけを好んでやってきますので、ダリアを食い荒らしているのが最も多くなっております。

ゴボウノメイガの成虫は、体長13~15mmで、上から全体をみると三角形のような形になっており、はねには波のような模様が2カ所あります。幼虫を茎から出すと、約2.5cmくらいになっており、頭の部分が茶褐色で体は、茶色を薄くしたような感じになっております。

この害虫の駆除方法ですが、ダリヤの花が咲く前に、このシンクイムシに効く薬を水で1000倍に薄めてから散布してください。ダリヤの花は、6月中旬~と9月中旬から多く咲きますが、私が住んでいる所では、9月中旬頃から花が咲きますので、その1ヶ月まえ(8月中旬頃)になったら散布しております。

6月の中旬頃から咲くことが多い場合は、5月の中旬頃に散布しておくと良いと思います。

近年の温暖化で、シンクイムシの被害は広がっており、幼虫の数も増えていっておりますので、花茎がしおれていなか、こまめに確認すると良いと思います。

アイビーにたくさんの虫がつきはじめてしまった場合

アイビー

アイビーは、つる性の植物になっていて、とても人気が高く玄関などに置いてある人は多いと思います。この植物は、葉が、星のような形をしていて、緑色で、玄関を開けたときに、この植物が
あると、とても癒やされます。

私の近所に内山さんという人がいますが、内山さんの玄関には斑入りのアイビーがありますが、かなり綺麗で、これを見た人は、同じようにアイビーを置いてみたくなるんです。この植物は、丈夫な性質になっており、暑さや寒さにも強いので、初心者の人でも扱いやすいので人気なんです。

内山さんのアイビーが綺麗なので、近所では、すぐに噂がひろまり、それを真似して買った人がいるんです。名前はふせておきますが、内山さんと同じように家の中に置いておけばよかったのですが、その人は、外に置いていたんです。

ある日、その人から、「なんだか虫がたくさんついているので見に来てくれないか」と言われたので、行ってみると、アイビーは元気がなく、葉の隙間から白い小さな虫がたくさんついておりました。この白い小さな虫の正体は、カイガラムシになります。かなり、びっしりとついており、葉も黒くなってきていましたので、すす病もでてきているようでした。

それから、葉の隙間の方をみてみると、ハダニも混ざっていました。ハダニは、葉裏に寄生して葉の汁を吸いますので、葉の表面は、小さな白い斑点のような跡がでてきます。このままにしておくと、葉が白くカスリ状になっていき、最後には落葉して枯れていきます。

アイビーの被害が大きいので、まず、すす病になっている部分を取り除き、風通しがよくなるように剪定してから、このカイガラムシやハダニに効く薬を植物の根元にまき、軽く水をあげておきました。この薬は、浸透移行性をもつ薬でアイビーの中に薬剤が浸透して、その葉などををかじったり、葉の液を吸ったりする虫が死ぬ薬です。

それから1ヶ月ほどたってから、アイビーを見に行ってみると、被害がおさまり、元気をとりもどしているようでした。3ヶ月ほどすると、かなり回復しておりましたので、植物の葉の色も綺麗になってきました。その人に言ったんですが、外に置いておくと、この他に、アブラムシ・バッタなどもくるので、できることなら玄関に置いた方がよいと言っておきました。

アイビーを持っている人がいたら参考にしていただけたら嬉しいです。

シクラメンの葉の裏で虫が動いていた時の対処方法

シクラメン

シクラメンは、私の家でも鉢に植えてある物が3つほどあります。
このお花は、見ているだけでも美しく、人気もあるのですが、害虫もやってきやすいお花になっております。葉や花を見て、何か異変が感じられるようでしたらチェックした方が良いと思います。

私の家では、以前、シクラメンホコリダニというものが発生したことがあります。
これは、体長0.5mmくらいの小さなハダニになります。この害虫は、シクラメンに大きな危害を与える害虫として知られております。肉眼でみると、とても小さいので見つけずらいですが、よくみると見えるようになってきます。

虫眼鏡を使ってみると、はっきりとした姿を見ることができます。成虫は、長円形になっていて、体長0.2mmくらいで小さく、クモのような形をしています。雌は、雄よりも少し大きく体長0.5mmくらいになっています。

体の色は、幼虫の時は、黄色っぽい色をしていますが、成虫になると茶色になっています。
雌は、春になると白い卵を30個くらい産みます。1週間ほどたつと孵化して幼虫になります。
幼虫は、新芽や若葉の所にいることが多いので、見つけるのが難しく、長い間、生息できるのです。

シクラメンホコリダニは、湿度が80%以上になり、温度が15度以上になると活発に活動し、数も増えていくので、花の被害は広がっていきます。被害にあった葉は、新しい葉の縁が丸まっていたり、花が引きつっていたり、葉柄が奇形になったりします。花への危害があると、蕾は乾燥し、
干からびた状態になり、花弁は落ちていくようになります。シクラメンホコリダニは、吸引するための口器をシクラメンの柔らかい組織にのみ刺せるので、新芽や若い株の被害が多いのです。

駆除方法ですが、このハダニ類に効く薬を1000倍に水で薄めて散布してください。散布してからすぐに効果がでてきて、シクラメンにいるハダニは退治できると思います。いくつか、鉢がある場合は、そちらにもいる可能性があるので、散布しておいたほうがベストになります。

サボテンがネジラミという害虫にやられたときの対処方法

セッコウ

サボテンは、皆さんも知っていると思いますが、砂漠にあり、小さなトゲがたくさん生えている植物です。サボテンは、乾燥地帯などの過酷な環境で生きているので、乾燥に強く、再生しやすく、
他の植物に比べると育てるのが簡単になります。

玄関に飾っておくと、緑色をいれることができるので、綺麗なこともあり、女性にも人気です。
実は、昔、サボテンがとても流行った時期があり、私も一つ植木鉢に入れて育てていました。
どの種類かといいますと、雪晃(セッコウ)というサボテンになります。これは、球型になっていて、細かい白いトゲがたくさんあります。鮮やかな赤い花を2週間くらい咲かせるので、私もお気に入りのものだったのです。

しかし、当時、サボテンが人気だったので、近所に佐藤さんという人がいるのですが、どうしてもほしいというので根気にまけてあげてしまったんです。その人は、いろいろなサボテンを集めており、10種類は玄関の入り口に台をつくって飾っておりました。
ゾウゲマル、タンゲマル、キンエボシ、キンシャチ、シャチガシラ、カブトマル、ヒカギョクなどが綺麗に並んでおりました。好きな方なら、この名前をみて、自分も持っていると思った方はいらっしゃると思います。

それから1年たった頃、佐藤さんがやってきて、もらったセッコウが元気がないので、見に来てくれ、と言ったので、見てみると、セッコウが元気がないような感じで、少し、しぼんでしまっているような感じに見えました。鉢をよく見てみると、1mmくらいの小さな白い虫がちょろちょろしており、においをかいでみると消毒薬のような鼻にくるような臭いがしておりました。
私は、もしかして、「ネジラミにやられているかも?」って言って、許可をもらってセッコウを鉢から引き抜いてみました。すると、根に白い粉がついていたので、やっぱりネジラミにやられておりました。

ネジラミがいると、被害が広がっていき、すべてのサボテンが駄目になるので、急いで、このネジラミに効く薬をすべてのサボテンのまわりにまいてから、水を少しあげてあげました。こうすることで、薬の成分が少しずつ、土の中に染みこんでいくので効果があるんです。

それから、1ヶ月ごとに、サボテンの様子を見に行きましたが、どれも元気で大丈夫でした。何か様子がおかしく、しぼんでいったり、白い虫がちょろちょろしていたり、臭いがでてきたらネジラミの可能性が大になりますので、その時は、薬をまいてみてください。