シラカシの樹皮の内側にいた毛虫の名前は?

シラカシの害虫

シラカシは、ブナ科の常緑高木で公園などを散歩すると見かけることが多いです。
この木は、実をつけますが、皆さんも知っているドングリがなりますので、鳥やリスなどによって実が運ばれ、いつのまにか木が増えていきます。昔は、防風樹として農家の垣根などに使われていたことが多く、火にも強いんです。

シラカシは、私の家から少し離れた場所に、末長さんという人がいるのですが、そこの家の横にあり、木も大きくなっております。

ある日、末長さんから電話が来て、「木の樹皮の中に何かいるので、見に来てくれ」と言われたので行ってみました。樹皮を見てみると皮の内側にびっしりと、毛虫がいました。このびっしりいた毛虫は、イラガという蛾の幼虫です。

イラガは、真上から見ると、まるでウミウシのような形をしており、シラカシの木には、頻繁にやってきます。この木の他には、ウメ・サクラ・カキノキ・カエデ・クリ・ケヤキなどにもやってきております。
幼虫は、全体的に黄色っぽい感じで、サボテンのように小さなトゲが出ており、これに触れると、まるで電気が走ったような激痛が襲ってきます。私は、小さい頃によく、この幼虫のトゲに刺されて泣いた覚えがあります。それほど、この幼虫のトゲに触れると痛く、皮膚炎にもなってきます。

木の枝をよく見てみると、卵形のものがついていないでしょうか?白や茶色がまざったような卵形のマユです。このマユがあれば、イラガが好んですみついている木だということがわかります。

幼虫が活発に活動する時期は、7~10月になり、しらないでいると幼虫に葉をすべて食べられてしまう被害にあいます。幼虫がまとまっていれば、それを処分すれば、すみますが、7月頃になって見つけた場合は、全体的に広がっているので駆除は大変になってきます。

この幼虫だけは、触るもは、危険になってきますので、夏になって見つけたら、このイラガに効くスプレーを散布して下さい。この薬が幼虫にかかれば、すぐに死んでいきます。

万が一、駆除する前に毛虫に刺されてしまったら、粘着テープを刺されたところに貼って、付着した毒棘を除去します。数回貼りはがしするとよいです。後は、よく洗い流してから、この軟膏を刺された場所に塗れば、痛みは治まってきます。

 

クチナシの花にオオスカシバの緑色の幼虫(害虫)がいた時の駆除方法

オオスカシバ

私の家の庭には、クチナシの木が2本植えてあります。クチナシは、アカネ科で梅雨の時期になると大きな白い花を咲かせ、強い香りを出すので、持っている人も多いと思います。私は、花も綺麗だと思いますが、秋になる実の収穫が楽しみになっております。栗を煮るときに、クチナシの実はなくてはならないものになっているからです。

このクチナシの木にも害虫がやってくる時があります。6月頃に葉を見てみると、大きな緑色の幼虫がたくさんいたときがありました。幼虫は、オオスカシバの幼虫で、体長は、60mmくらいで頭部は緑色で、脚は赤褐色になっており、胴部には細かいポツポツとしたオレンジ色の点がありました。

この幼虫がいると、クチナシの葉は、丸坊主になるほどの勢いで食べていきます。
幼虫は、葉に大きな糞をしますので、葉に糞があったらいると思ってください。
幼虫は、ある程度の大きさになると、クチナシの木の根元の土中でサナギになり、羽化した成虫は、はじめは、白っぽい鱗粉がありますが、羽ばたくととれていき、透明な翅になります。

皆さんは、オオスカシバの成虫って見たことがありますか?花を見ているとわかるのですが、たまに蜂のような感じで飛んできて、うぐいす色の美しい胴体を持ち、ハチドリのように透明な羽を小刻みに動かし、ホバリングの状態で長く発達した口吻で花の蜜を吸っています。幼虫はクチナシの葉が好物になっているので、成虫は、幼虫の餌となる場所に卵を産んでいるんです。

この成虫は、とても素早く動いているので、捕まえるのは困難になっております。この幼虫を駆除するには、5月頃に、このオオスカシバの幼虫に効く薬を木の根元に散布しておけば、葉を食べた幼虫はすべて退治することができます。

しかし、このオオスカシバの成虫は、とても美しいので、幼虫を見つけたら、箱に入れて、葉を少し入れて食べさせ、成虫まで観察するといった考え方もあります。お子様がいる人は、自由研究などにもよいと思います。こういった考えもあるので参考にしてください。

アジサイの葉に赤茶の斑点が出てきた時の対処方法

紫陽花

アジサイの葉に、赤茶の斑点がいくつかでてきたときはありませんか?

葉に赤茶の斑点がでてくると褐斑病になっている可能性があります。
これは、(かっぱんびょう)といって進行すると斑点が円形になって広がっていき、褐色になって落葉し、枝の葉がなくなっていきます。これが全体的に広がっていきますので、生育が悪くなっていきます。

褐斑病は、草花、野菜、樹木などの葉に発生しておりますが、これは、カビの仲間によっておきる病気になります
症状がでてくると、斑点になった部分は、やがれ枯れていき、増えてくると全体が枯れてきたり、黄色くなって落葉したりします。多発すると、全体的に生育が悪くなり、花色も悪くなり枯れていってしまいます。

現在の気候が温暖化により、多雨や多湿になってきたので、こういった状態になる紫陽花が増えて言っております。雨が多い年は、この症状が多発する傾向が強いです。

このカビの菌は、前の年に発病した枯れ葉などで冬を越します。春になると、暖かくなってくるので、枯れ葉の病斑にある黒い粒の中や病斑部分でカビの胞子が作られ、雨などで空中に飛散して、葉に感染して症状を起こします。

褐斑病の症状がでた葉を見つけたら早めに取り除き、まわりにある落ち葉も処分してください。
そして、風通しがよいように剪定してから、この褐斑病に効く薬を水に2000倍に薄めて散布してください。症状がでていた紫陽花に散布したら、まわりにある植物にも散布してください。褐斑病は、カビの菌なので、この薬をまいておけば、カビの菌を退治することができます。

ボケの花にたくさん白いような害虫がいたときの対処方法

コナカイガラムシ

ボケという木は、中国で愛された花木で、日本でも古くから人気があり、庭に植えている人は多いと思います。花は、春になるとピンク・赤・白などの色の花が咲き、花も長くもつので魅力的な木になっています。この木は、寒さ、暑さにも耐えられるので、比較的育てやすいといえます。しかし、木には、トゲがたくさんあるので、さわるときは注意が必要になってきます。

私の近所に遠藤さんという人がいますが、遠藤さんの家の庭には、2本、ボケの木が植えてあります。春になるとピンク色の可愛い花がたくさん咲くので、好きな人は、花の時期になると遊びにいって、お茶を飲みながら花の色の話などをして楽しまれております。

あるとき、遠藤さんから電話が来て、「ボケの花の近くにたくさん白いような害虫がいるので見に来てくれないか」と言われたので、見に行ってみると、2mmくらいの白いギザギザした粒のような虫がたくさんついていました。

私は、この虫を見て「コナカイガラムシだよ!」といいました。ボケの木には、このコナカイガラムシが来る可能性が昔から多いんです。

コナカイガラムシの体は、綿毛のような白い粉状の分泌物で覆われています。大きさは、2mm~3mmくらいのものがほとんどで、よく見ると、足と触覚があり、ダンゴムシのようにも見えてきます。この害虫は、見た目は白いんですが、攻撃されるとオレンジ色の液体を分泌し威嚇してきます。普通のカイガラムシは、成虫になると硬い殻に覆われて動かなくなりますが、このカイガラムシは、白い綿毛に覆われるだけで、いつまでも動きまわっております。

コナカイガラムシがやっかいなのは、1匹でもボケの木にいると、あっという間に増えていき、ボケの木だけではなく、まわりにある木や植物にまで広がっていくんです。そして、植物の汁を吸い、急激に弱らせていきます。この害虫がたくさんいるとやがて枯れていってしまうわけです。

コナカイガラムシの排泄物は、ベタベタと粘り気もあり、そのままにしておくと、すす病にもなっていきます。すす病になると、葉、茎、花をすすのように黒く変色させていきます。
この害虫が他の植物へいく方法ですが、体が軽いために、少しの風で飛ばされて、風の力によって
他の植物に移動します。こんな感じで移動をしますので、あっという間に増えていく理由がわかるかと思います。

このカイガラムシの駆除方法ですが、木や植物の根元に、このカイガラムシに効く薬をまいておきます。あとは軽く水をまいておけば、この薬が木や植物に入っていくので、汁を吸った、コナカイガラムシは、死んでいきます。

このカイガラムシは、越冬することもできるため、1度薬を散布して、見た目上死滅していても、しぶとく生き延びている可能性が非常に高いです。そのため、1度薬を散布した後も、2ヶ月の間は、2週間に1回程度は薬を散布するほうが良いと思います。

あと、ボケの木は、5月頃に剪定し、肥料は、1年に2回、5月頃と9月頃に、この油かすの有機肥料を与えると木の状態も良くなります。

キンモクセイの葉が散り始めていき、枝も透けてきた時の原因

キンモクセイ

キンモクセイは、モクセイ科の常緑広葉樹になっていて、オレンジの可愛いお花がたくさん咲き、香りも良いので庭に植えている人は、多いと思います。
この木が大きくなって木肌を観察すると面白いのですが、動物のサイに似ている感じがします。
樹齢を重ねるごとに、サイらしくなってくるから不思議です。このキンモクセイも手入れをしないと枯れていく原因にもなりますので、以下に私が経験したお話をいたします。

私の近所に町田さんという人がいるのですが、そこの庭には、6本のキンモクセイがあります。2年前の11月頃に町田さんが、「葉がどんどん散り始めていき、このままでは枯れてしまう」と言ってきたので、家の庭に行ってみると、葉の先端から元にむかって褐色の病斑が広がっておりました。木の枝も透けてきていたので、私は、この状態をみてすぐに、先葉枯病だということがわかりました。

先葉枯病は、秋から春にかけて出ることが多く、葉の先端部が枯れてきて、落葉が多くなってきます。このままにしておくと、葉の色が灰白色になってきますので、すぐにキンモクセイの木を剪定して、風通しをよくし、落ちている落ち葉をかたづけて、被害を受けている葉も綺麗に切り取って処分しました。そして、この先葉枯病に効果のある薬をキンモクセイの木に散布しました。この薬は、キャップで計量ができるようになっているので、希釈が楽で便利になっております。

それから、1週間ほどたってから木を見に行きましたが、被害がおさまっておりました。昨年も見に行きましたが、被害もなく、綺麗な花を咲かせて、とてもよい花の香りがしておりました。先葉枯病は、被害の少ないうちに薬を散布しておくとより効果がありますので、同じように葉の先端から元にむかって枯れていっている木がありましたら、剪定してから被害にあった葉をかたずけて、薬を散布してみてください。